サーマルカメラ

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※テキストはWikipedia より引用しています。

体温を測定するときには昔から体温計が用いられていますが、体温を正確に計測するまでにはかなり時間がかかります。最も古くからある実測式の体温計では口の中やわきの下に端子を差し込み、10分くらいは保持しておかないと正確な体温を計測することができないのが問題です。体温検知をもっと迅速化するための試みは古くから行われてきましたが、特に何か感染症を持っていて熱が出ているかどうかを瞬時に判断できるようにするのは大きな課題となっていました。しかし、サーモグラフィーの活用によって高精度かつ迅速に体温検知をすることができるシステムが既に実用されています。最も本格的で厳密な運用が行われているのが空港の検疫です。国外から日本に入ってきた人は入国審査の過程で必ず検疫を受けなければならない仕組みになっています。その際に海外から病原菌やウイルスを持ち込まれてしまわないように、発熱している人はそのまま入国させないようにしています。しかし、実際に入国した経験がある人は体温測定をした記憶がないでしょう。実はここでセンサーを用いた体温検知を実施しています。人が歩いて通過するわずかな時間で体温がどのくらいかを測定し、もし問題がある場合にはアラームを鳴らすというシステムが利用されています。このくらいの迅速検温が可能になっているのが現状です。このような体温検知のシステムは小型化も進められてきました。今ではドライヤーくらいのサイズの装置で検温が可能になっていて、体温を調べたい人にかざすだけで瞬時に体温を表示することが可能です。大勢の体温を測定するときには特に有用なアイテムで、介護施設などでの利用も広まってきました。パンデミックのときに企業での導入も進み、入社時に必ず検温することを求めているケースもあります。体温計を使う必要なく簡便に体温を測定できるようになったのはサーモグラフィーの進展の影響が大きく、さらに高感度のシステムも次々に開発されてきています。